かつて横浜は日本一の生糸関連貿易港として繁栄し、明治以降の外貨獲得において極めて重要な存在でした。さらに、横浜で生まれた横浜スカーフは海外へ輸出され欧米の貴婦人を魅了するなど一時代を築き、「横浜=生糸、絹、シルク」という時代が確かに存在しておりました。
昭和半ば以降、時代の流れのなかで次第に横浜のシルク産業は減っていき、現在では伝統を受け継ぐ僅かな産業や、生糸貿易で使用した歴史的な遺構の利活用といった形にとどまっております。
そこで横浜DMCでは、様々な関係者の協力をいただきながら「Yokohama Silk Renaissance」を立ち上げ、横浜の「シルク」を見直し、再興していくために今回のイベント(Silk Reception)を実施しました。
企画に賛同いただいた、横浜の食のプロが集う横浜ガストロノミ協議会によるイベントAperitif2025内での実施となりました。
(会場:ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル)
・Silk Dining
シルクパウダー入りのスイーツを新規開発し、ご提供させていただきました。
・Silk Fashion
シルクアーティスト稲葉みちよ氏のデザインによる、シルクの新作リメイクアイテムのお披露目を実施しました。また、シルクをキーとした幻想的な世界観を演出するプログラムもご用意しました。
・Silk Performance
その昔、八王子から横浜まで絹が運ばれ、海の向こうへ渡っていきました。そのルートは絹の道と呼ばれ、現在でも町田街道沿いにその痕跡を見ることができます。
絹の道にちなみ、ちょうど横浜のシルク産業の盛衰と時期を同じくして宿場町や宴席の場で活躍した横浜の芸者や、ルートの重要な中継点となる八王子の芸者のコラボを実現。華やかな花街文化の香りで会場を盛り上げました。
・Silk & Flower Craft
横浜染織マイスターに選定された山村染織工芸の技を受け継ぐ山村あゆみ氏監修のシルク絵付け体験。
世界押花芸術協会会長の杉野宜雄氏監修の押し花体験では、横浜の生糸産業との関係の深い原三溪が開園した三溪園の桜を活用する特別プログラムを実施しました。
ご紹介した「Silk Reception」は、特に海外の団体様向けのプログラムに最適と開発しましたが、もちろんあらゆる団体様からのオーダーに対応しており各種アレンジも可能ですので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。